コミュニケーションデザイン専攻

デジタルデザイン論レポート

G13023 お菓子の街をオンライン配信

私達の身近にあるお菓子業界を対象とした、ソーシャルメディアを活用したプロモーション施策というものがいくつか存在する。

 

今回はその中の一つにある、「MUJI HOME MADE」についてご紹介したいと思う。

 

 

 

 

お菓子の現状

国内市場での停滞が続き、PB商品の台頭で収益低下

近年の国内の菓子業界は頭打ち傾向にある。業界全体の売上高は横ばいを続け、業績を大きく伸ばしている菓子メーカーも見当たらない。

菓子業界を取り囲む環境も年々厳しいものとなっている。

米国の金融危機に端を発した長引く景気不況により、消費者は節約志向にあり、それを受けて小売チェーンの手掛けるPB商品(プライベートブランド商品)が支持され、お菓子メーカーのナショナルブランドが振るわない傾向にある。

 

 

PB商品にはないブランド力の発揮が必要になっている

PB商品とは小売が企画・開発し、メーカーに生産を委託した自主企画商品である。

小売がすべて買い取って売り切るため、メーカー品より1~3割程度安いとされている。価格の安さでPB商品に劣るメーカーのナショナルブランドだが、ブランド力という強みがある。

自社のブランドを活かしたO2O施策(※1)に企業は取り組み始めている。

 

 

※1 ネットでの好評価が店舗への集客や売上拡大に大きく貢献し、リアルの場を  活性するための推進力になるという考え。

 

 

 

 

 

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MUJI HOME MADE」。

 

これは、お菓子の家を作れるという無印のラインナップのひとつである「ヘクセンハウス」の販売促進として、店内に“すべてお菓子でできた街”を展示したものである。

 

お菓子の街にカメラをつけた電車を走らせ、店の様子をオンライン上でリアルタイムに観られるように演出し、新規顧客の来店を促している。

 

このジオラマには約100軒のお菓子の家、無印のお菓子約15,000個が使われているそうだ。

 

また、街の中心にはカメラが設置され、24時間体制でネットで中継中。

 

 

 

 

 

 

  

 作品名:MUJI HOME MADE

広告主:株式会社良品計画

制作会社:the ltd

 

 

 

結果として、有楽町店での「ヘクセンハウス」の売上は 前年比328%、画像投稿数は約5千件、店舗来場者は約15万人となった。

 

 

撮影した写真はハッシュタグ「 #mujixmas」を付けて、Twitterinstagram でアップするというところから、SNSを使っての宣伝効果があると言えるだろう。

 

 

ただ問題点として、規模が少し小さいのではないかと思った。

広告費ならもう少しお金をかけてもいいのではないだろうか?

 

 

例えば、ひとつの街だけではなく世界各国のクリスマスの街を作ってみるだとか、

色合いが少ない気がするので、飴細工を使ってみるだとか、

 

そうすることで、また新規性が生まれてくるのではないだろうか?

 

 

 

 

お菓子でジオラマを作るという発想はとてもユニークなのだが、

もっといいものになるような、これからのこのプロモーションの発展に期待したい。

 

 

 

 

 

 

 

<参考URL> 

クリスマスは無印良品の「ヘクセンハウス(お菓子の家)」

http://news-act.com/archives/20801605.html

 

モバイル広告大賞

https://www.mobileadawards.com/archive2013/work02.html

 

「小売×IT」の未来を考えるブログ

http://ec-cube.ec-orange.jp/blogs/?p=3300